大判例

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東京高等裁判所 平成元年(ネ)3739号 判決

いわゆる社団法人組織のゴルフクラブにおいては、会員はゴルフ場施設の運営主体である社団の構成員(社員)としてゴルフクラブの運営管理に参画することが制度的に保障され、また、ゴルフクラブは会員(社員)相互の人的信頼関係を基礎として組織、運営されており、その地位は定款、会則等によって譲渡、相続等の承継を認める規定が存しない限り、その承継が許容されず、その意味で一身専属的な色彩が強いというべきであるが、いわゆる預託金会員組織のゴルフクラブにおいては、会員はゴルフ場施設の運営管理に参画することが制度的に保障されておらず、また、会員相互の人的信頼関係を基礎としてゴルフクラブが組織、運営されているわけでもないのであって、ゴルフクラブの会員の地位は前記のようなゴルフ場施設の優先的利用権を基本的な権利とする契約上の地位に過ぎず、ゴルフクラブはゴルフ場施設を運営、管理する会社との間で右のような契約関係に入った会員の集団とでもいうべきものであるから、その地位は原則として一身専属的なものではないというべきである。もちろん、預託金会員組織のゴルフクラブにあっても会員相互の親睦を図るということは重要な事柄であって、入会しようとする者が当該ゴルフクラブの会員としての適格性を有するか否かを審査した上でなくては入会を認めないというのも当然のことであるが、会員の地位の承継の場合も、承継人の会員としての適格性はその承継人の入会申請に際して審査されれば足り、このことは承継の原因が譲渡であるか、相続であるかによって別異に解すべき理由はない。しかし、預託金会員組織のゴルフクラブの会員の地位が被控訴人と会員との間の契約関係であることからすれば、このような会員の地位の承継についても予め会則等によって明確にその承継を禁止する規定を置けばその承継を否定することができるというべきである。≪中略≫

そうすると、越生ゴルフクラブの会則上は相続による会員資格の承継を認めない趣旨の規定はないことになるから、相続の場合も譲渡による承継に準じてその承継を肯認するのが相当であり、相続人は会則六条、九条の趣旨に則って入会承認を得て会員となることができると解すべきで、結局、死亡した会員の相続人は相続により入会承認を停止条件とする会員としての地位を承継取得するとみるべきことになる。

(枇杷田 塩谷 原)

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